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尿道の戦慄

『尿道の戦慄』

「ひ・・ひひっ
 ひひひ・・・。」

クチュ・・クチュル・・・

「お・・・
 お兄ちゃん・・・。
 義春兄ちゃん・・・。
 は・・・恥かしいよ・・・。」

「う・・うるせぇっ!
 じ・・じっと・・じっとしてろっ!」

女性器を、
まだやっと蕾が開きかけた
少女のそれを執拗に凝視し弄ぶ
義春の指に
幸絵は羞恥の涙を
ぽろぽろと溢れさせました。

”ああ・・・
もう許して・・・
 許して・・
 おにいちゃん・・・”

父幸雄の行為と
今までそれに享受してきた
自分の無知の罪を
義春に償おうとしていた幸絵です。

しかしながら今、
靴と靴下以外を身につけない
羞恥の姿を白昼の元に晒され
最も恥かしい部分を弄ばれる

無垢な少女にとって
余りにも辛い行為です。

償いの想いと
羞恥の辛さの間に
幸絵の精神は
細い糸のように
張り詰めていました。

幸絵の切ない思いとは裏腹に
義春はその野太い指を
処女のそこに押し入れてきます。

クチュッ!

「きゃっ・・・!」

シュビッ・・・! 

「う・・うわっ!」

まだ固い花びらを
割り広げられた痛みに
野外にその身体を晒していた幸絵は
僅かに溜まり始めていた
おしっこを
迸らせてしまったのです。

「こ・・・こいつっ!」

幸絵の秘部を
間近に覗き込んでいた義春の顔に
その雫が掛かりました。

憤怒の表情を浮かべた
義春はやにわに立ち上がり
幸絵に怒鳴りつけました。

「か・・か・・掛かった・・・
 じゃねぇかっ・・・!
 しょ・・しょんべんっ!」

「あ・・ああっ
 ご・・・ごめんなさいっ!
 そ・・そんなつもりじゃ・・・!」

「ふ・・服にも
 つ・・付いただろっ・・・だろっ!」

身長差が裕に
30cm以上は離れている二人です。

”・・・お・・・
 お兄ちゃん・・・
 怖い・・・”

幼い頃のあの優しい面影が
全く消えた義春の顔を
幸絵は猛獣に襲われた小動物のように
ぶるぶると震えながら
見上げました。

義春の大きな手がいつ
愛らしい幸絵の顔を吹き飛ばす為に
繰り出されるか判りません。

幸絵にその慄きを覚えさせるほどに
義春の表情は怒りに歪んでいたのです。

「ご・・ごめんなさい・・・、
 許して・・・
 ね・・お兄ちゃん、
 お兄ちゃん・・・!」

義春を
こんな風に荒々しい性格に
変えてしまったのも
自分たちの所為なのかと
幸絵はその罪深さと恐怖に
哀れなほどに怯え許しを請いました。

「ふんっ!」

「ひっ・・・!」

義春の右手が幸絵の顔を襲いました。
けれど
その手の先は予感された幸絵の頬でなく
彼女の眼鏡に向けられました。

ビッ・・・!

「きゃっ・・・!」

義春は幸絵の眼鏡を奪い取ると
再びしゃがみ込み
幸絵の股間に手を伸ばしました。

「せ・・栓してやるっ」

「えっ・・・!」

義春は幸絵の生え揃え切っていない陰毛を掴むと
上に持ち上げました。

ブツッブツゥ・・・!

「きゃっ・・い、痛いっ!」

何本かの陰毛が抜けた感触を
柔らかな恥丘に感じ、
幸絵は思わず
叫び声を上げて
腰を上に突きあげました。

「あ・・足は、
 ひ・・開・・開いとけっ!」

義春はもう片方の腕を
幸絵の股の下に伸ばすと
無理やりに開けさせました。

ブツッブツブツ・・・!

腰が再び引き落とされた為に
幸絵の陰毛は更に数本
引き抜かれました。

「ひっ・・・うぅっ・・!」

「そ・・そのまま・・・
 じ・・・じっとし・・してろっ!」

「は・・・はいっ・・・、
 う・・うぅっ!」

少女は
羞恥の想いに咽びながら
処女の股間を
凶暴な獣の前に
自ら突き出したのでした。

「て・・手は
 ・・手は・・あ・・
 頭の後ろだっ・・・
 そ・・そうだ・・
 そうしてろ・・・。」

「ああ・・
 も・・
 もう・・・
 私・・・。」

手を頭の後ろに組み
広く拡げた足を爪先立ちにし
股間を隠す術も無く
自ら突き出した自分の姿に
幸絵は戦慄しました。

「・・へへっ
 こ・・・ここかっ!」

既に怒りよりも
排尿の為の小さな穴を探し当てたことに
義春は喜びの声を漏らしています。

「ひっ・・・!」

義春は幸絵から奪った
眼鏡のフレームの先端を
その小さな穴に押し付けました。

「じ・・じっとしてろっ!」

パァアァンッ!

「ひっ!」

思わず腰を引こうとする
幸絵の尻を義春の大きな手のひらが襲いました。

「うぅぅっ・・・!」

「そ・・そうだ・・・
 そ・・そうしてろ・・・!」

クチュルッ・・

「あひっ・・・!」

クチュルル・・・

「くううっ・・!」

迸った雫が潤滑して
その細い穴を眼鏡のフレームが
ゆっくりと押し入っていきました。

「ひっ・・
 い・・痛いっ・・
 痛いよっ・・・。」

太腿と尻の筋肉が痙攣し
プルプルと震えました。

チュルル・・・

「くうぅうぅぅ・・・っ!」

痛痒いおぞましい感覚に
幸絵の涙は留まることなく溢れました。

「ひ・・
 ひひっ・・・
 せ・・栓が・・
 栓ができたっ・・・。」

nyoudouijime


「あ・・ああっぁあん・・・あんああ・・・。」

眼鏡を尿道にぶら下げた少女の
すすり泣きは白昼の河原の風にかき消されていくのでした。

閑話休題 奴の話?

こんにちは、奴です。

ターミちゃん、サド那智様、
コメント
ありがとうです。。。
とても、うれしいですっ。。。

あんなに息巻いていた
ふぃがろ様
ビールを買いに行っちゃった・・・。

ほんと気まぐれなんだから・・・。

最近ちっとも
構ってくれないんだもんな・・・。

麻紀ちゃんと幸絵ちゃんとこばっかり
行ってるし・・・。

今日にしたって
放置プレイ苦手なの知ってる癖に・・・
もうっ・・・!

浮気しちゃっても
知らないんだから・・・。

・・すぐに
戻ってくるって言ってたのに・・・。

奴 放置プレイ


・・・魅力ないのかな・・・?

ね・・・素直になるから・・・

早く・・・

早く・・・

帰ってきてください・・。

閑話休題 こんばんは。。。奴です。

こんばんは・・・奴(ぬ)です。

最近、
ご無沙汰しちゃってますね。

ふぃがろ様
全然かまってくれないから・・・。

いいな・・・
幸絵ちゃん・・・
御話し書いてもらって・・・。

忘れ去られちゃってるもん、
私なんか。。。
ひどいよ。。。

あ・・・
でも・・・
もっとひどいって言えば

相互リンクも忘れちゃってるの・・・
もう最低だよね。。。

澪さん、愚人さん
ごめんなさい。。。
紹介、しっかりしますね。。。

★Miomioのマゾ調教日記コメント
「SM出会いでドM調教をしてほしいメイドなMiomioの変態日記」
素敵な澪さんのサイトです。
http://smmiomio.blog16.fc2.com/miomio



★変態小説
愚人さんの素敵なサイトです。
http://gujin0281.blog4.fc2.com/henntaisyousetu



お二人とも
すみませんでした。。。。
どうぞ、
またこれからもよろしくお願いします。

どうしようもない
ふぃがろ様には私から
しっかり言っておきますから・・・

なんて・・・
最近、逢ってもくれないからな・・・ぐすん。。。







「誰がどうしようもないって・・・?!」

「あ・・・ああ・・ふぃ・・」

nu kanwakyudai



果実の悲鳴

『果実の悲鳴』

”なんで私・・・、
 私・・・こんなところで・・・。”

幸絵は義春の鼻息を
自分の一番敏感な部分に感じながら
疑問に思いながら立ち竦んでいました。

「も・・・も・・もっと
 ま・・・股・・・開けよ・・・・。」

義春が悲痛にゆがむ
幸絵の顔を見上げながら
命令しました。

「ああ・・
 も・・・もう・・・、
 ゆ・・許して
 ね・・よ・・義春兄ちゃん・・・。」

羞恥に思わず
許しを請う幸絵に義春の容赦はありません。

「だ・・だめ・・だめだっ!
 あ・・あしっ
 あし・・開けっ・・・。」

「う・・うぅ・・。」

幸絵は両脚を
がくがくと震わせながら
少しずつ外側にずらしました。

「も・・もっとっ!
 もっと・・ひ・・開けよっ!」

「あ・・ああ・・
 も・・もう・・・
 む・・無理・・
 無理だよ・・・、
 ね・・・ね・・・。」

足を開こうにも地面に足の裏が
貼り付いた様に動きません。
幸絵の羞恥は限界に来ていたのです。

「ちっ・・・
 しょ・・しょうがねぇっ!」

義春は舌打ちをすると
おもむろに指を幸絵の股間に伸ばしてきました。

「あ・・・あぁ・・
 い・・・いや・・・。」

思わず腰を引き
両手でそこを隠そうとした幸絵に
再び義春の怒鳴り声が襲いました。

「じ・・じっと、し・・してろっ!
 手・・・手は・・う・・後ろだっ!」

「うう・・・。」

幸絵は義春の命令に逆らうことが出来ず、
再び腰を突き出し
背中に廻した
両手のこぶしを握り締めました。

幸絵の心臓は高鳴り
呼吸は肺が痛くなるほどに
粗くなりました。

「じ・・・じっと・・・してろっ!」

「は・・・はい・・・。」

”あ・・・ああ・・・”

誰にも触れさせたことの無い
少女の亀裂に
義春の野太い指が触れました。

クチュル・・・

kajitunohimei


「あ・・ひっ・・・!」

「う・・動くなぁっ!」

「あ・あ・・・はいっ・・!」

クチュル・・・ミシッ・・・

「ひっ・・
 い・・痛っ・・痛い・・・
 痛いよぉ・・お兄ちゃん・・・。」

幸絵は太腿の筋肉を引きつらせ
未知の痛みに涙を溢しました。

涙の雫は
義春の丸太の様な腕に落ちました。

しかし青い果実を引き裂き
指を突き立てるその感触に

義春はただ
口元をだらしなく緩め
唾液を滴らせるだけなのでした。

羞恥の薫り

『羞恥の薫り』

「そ・・・それ、
 よ・・よこせっ・・・!」

「あっ・・・。」

幸絵が脱いだばかりの
ピンクの水玉模様の下着を
義春は奪い去りました。

その小さな布切れに
ほんのり残された幸絵の秘所のぬくもりを
義春は握り締めた手に感じていました。

再会してから
終始怒りの表情を見せていた義春が
手の中にあるそれを見つめ
口元を緩ませたのを見て
恐らくもう二度と自分の手元に
それが戻ってこないことを幸絵は感じました。

”ああ・・さっき、
 おしっこ・・しなければよかった・・・。”

下見に行った高校近くの
駅のトイレで小用をしてきたことを
幸絵は後悔していました。

幸絵のような裕福な家庭以外では
ウォッシュレットがまだ一般的でない時代です。

故に小用を足した後、
トイレットペーパーで丁寧に拭いてはいますが
下着に汚れが着いていないか
羞恥心の強い幸絵には心配でなりません。

”ああ・・・”

幸いそのまま義春はそれを無造作に
自分のズボンのポケットに押し込みました。

”・・・やっぱり・・・。”

その場で下着を拡げられ
恥かしい沁みの有無を確かめられることは
免れました。

しかし、
それが手元にもう戻ってこないことは的中し
下着無しで帰宅しなければならないこと、
何れは義春にその部分を拡げ見られてしまうことに
羞恥したのでした。

”ごめんね・・・おにいちゃん・・・。”

また、
よもやその沁みが
男性の好奇の的であるなどと知る由も無い幸絵は
トイレに行っていない状態で
それを渡せなかったことを
申し訳なく思うのでした。

しかし
幸絵のそんな思いなど他所に
義春は幸絵に命令を下しました。

「か・・・隠した手・・
 手・・・ど・・どけろっ!」

義春の目は
幸絵の小さな手が隠した胸と股間に注がれていました。

「・・・は・・・はい・・・。」

家から出掛けた時、
まさかこの様な場所で裸になるなどとは
夢にも思うはずもありません。

けれど
幸絵は覚悟を決め、
震える手を徐々に隠したいその場所から
離して行きました。

幸絵は頬を真っ赤に染め
恥かしさに涙を潤ませながら
物心ついてから
誰にも見せたことの無い場所を
よだれを垂らさんばかりの
義春の前に晒しました。

”ああぁ・・・恥かしいよぉっ・・・!”

河原に吹く風が
生え始めたばかりの幸絵の淡い茂みを揺らしました。

「ぐぐふっぅぅ・・がはぁっ!」

「きゃっ・・・!」

突然、義春が意味不明の言葉を吐いて
幸絵の股間に顔を擦り付けたのでした。
思わず、幸絵は短い悲鳴を上げました。

「すぅぅぅっ・・!」

”ああん・・・だめっ!”

義春は自分の鼻を
幸絵の羞恥の付け根の部分に押し付け
思い切り吸い込み
その香りを嗅いだのでした。

義春の鼻腔に
日向で良く干された干草の様な
微かに香ばしい香りが拡がりました。

「げひっ・・・
   げひっひっひっひひひ・・・・。」

義春が低い奇声をあげて笑いました。

「い・・いやっ・・・!」

思わず腰を引こうとする幸絵に
義春がどなりつけました。

「じ・・じっと・・じっとしてろっ!」

「ううう・・・は・・・はい・・・。」

幸絵は呻きながら
”気を付け”のその姿勢を崩すわけにも行かず
震える足で立ちすくむしかありません。

「げひひっ・・・
  しょ・・しょん便の・・
   に・・匂いだぁ・・・。!」

yukie014


「くぅぅぅぅっ・・・ううう・・。」

少女は指を噛んで
その惨い羞恥に耐えたのでした。

盗まれた幸福

「な・・・
 なんの・・・何の
 よ・・ようだっ!」

虐められていた自分の姿を見られた
恥かしさなのか
義春は幸絵に怒鳴り返しました。

「あ・・・
 あの・・・
 つい懐かしくて・・・
 ごめんなさい・・・
 驚かせて・・・。」

「な・・
 なな・・何が・・・
 何が・・
 なな・・懐かしくて・・・だ・・・。
 ち・・ちっとも・・
 れ・・れん・・連絡よこさなかった
 く・・癖に・・・!」

「ごめんなさい、
 私も、逢いたかったんだよ・・・。」

”だってお父さんが・・・”

思わず逢ってはならないといった
幸雄の顔が浮かんだのですが
幸絵は口を噤(つぐ)みました。

あれほど寂しかった
別れだったはずなのに
いつの間にか幸絵自身も心の何処かに
忘れてきていてしまったからです。

”私も義春兄ちゃんやおばさんのこと
 忘れてたんだもん・・・。”

幸絵は父のせいにする
ずるいと感じたのでした。

「は・・
 はんっ・・・
 お・・お前らのことなんか
 し・・・信用できるかよっ!?」

「えっ・・・
 ど・・どうして・・・
 何でそんなこと言うの・・・?」

義春が怒っているのは
虐められている時にただ見ていただけの
幸絵の行為を咎めているものと思っていたのですが
義春の表情にはそれとは違う
憎しみのようなものを幸絵は感じました。

「い・・今更・・
 と・・惚けんな・・ど・・どろぼう一家が・・・!」

「え・・?
 ど・・泥棒っ?」

幸絵には何のことかわかりません。

「泥棒って・・どういう意味なの・・・
 義春兄ちゃんっ!?」

幸絵が詰め寄ると
義春はそのどもる口調で
ゆっくりと語り始めました。

今、世界的にも有名な中村工業の
成功のきっかけとなったのは
あのSMMDであることは
電気工業界では知らないものはいない事実です。

そのSMMDの開発は
義春の父である進が行ったもので
幸絵の父である幸雄は特許申請を行っただけだと
義春は言うのです。

「でも・・・
 なんで・・・
 なんでそれが真実だってわかるの・・?」

あの優しく真面目な幸雄が
そんなことをしたとは俄かに信じられない幸絵でした。

しかし
義春に問い掛けながらも
幸絵はそれが真実であろうことを
それとなく
感じ取っていました。

なぜならば
元々、義春は嘘をつかない人です。
というより嘘をつけないのです。

唯でさえ話が苦手な義春は
嘘をつこうとすると
更にそ吃音の症状は酷くなり 
殆ど話せなくなってしまうのです。

それでも問い質してしまったのは
父の幸雄から聞いていた全く逆の話しを
信じていたからです。

”共同開発と言っても
 主設計は幸雄、
 義春の父の進はサポート、
 殆ど雑用のみ”

幼いながらも
SMMDの恩恵を感じていた幸絵です。
いつしかそれを享受するのが
自分達だけであることを疑問に感じ、
幸雄にそれを聞いたのです。

葬儀からの1年間、
中村工業創業時のパートナーとして
それ相応の謝礼と義理は果たしてきたと
父は語り、
幸絵もそれを信じていました。

「しょ・・証拠は・・・
 証拠はあ・・あったさ・・・。」

「え・・あった・・・?」

義春が語るには、
進の遺品である数十冊の大学ノートに
びっしりと書かれた研究結果が
残されていたとのことでした。

あらゆる試行錯誤が
繰り返された記録と共に
行き詰った時に書いたのでしょう
お金が入った時に
智子と義春にしてあげたいことを
書き連ねていたそうです。

たどたどしくはありましたが
その内容に淀みは無く
義春の口調は間違いなく
それが真実であることを伝えていました。

「でも・・・
 何で・・今まで・・・
 お・・おばさんも知ってたの?
 そのこと・・・。」

「し・・・
 知って・・・知ってたさ・・・・、
 で・・・でも・・・
 か・・・母ちゃ・・あ・
 お・・お袋・・・
 それ・・・ぜ・・全部
 や・・焼いちゃって・・・・。」

「え・・・?
 な・・何で・・・?」

開発の唯一の
証拠とも言える研究ノートを
進の妻である智子自身が燃やしてしまったことを聞き、
幸絵は驚きを隠せませんでした。

義春も当然、
智子に問い質したそうです。

けれど智子は
駆け落ちしてきた自分達を
助けてくれた幸雄への恩義を優先したのです。

「第一、工場の設備がなければ
 研究はできなかったでしょ・・・?」

智子は納得がいかない表情の義春に
微笑みながら語ったそうです。

”・・そうだった・・・
 おばさん・・・そういう人だ・・・。”

幸絵は智子の顔を思い浮かべながら
義春の話を聞き続けました。

神崎工業でのバイト時代、
幸雄が独立して中村工業を興した時も
食べるお米に苦労した時、
幸雄ら夫婦が親身になって
助けてくれたことを
義春は何度も聞かされたそうです。

「だ・・・
 だか・・・
 だから・・・、
 か・・・母ちゃん・・・
 お・・お袋は・・・
 も・・燃やしたんだっ!
 お・・お前の・・お前の
 お・・おや・・親父がし・・
 したことを・・・!」

悔しそうな義春の表情に
今の二人の暮らしぶりが伺えました。

”お・・・お父さん・・・
 な・・・何てことを・・・・。”

「お・・・
 お前・・・と・・
 お・・お前たち・・・お・・親子の・・・
 し・・・幸せは・・・
 お・・俺たち・・・
 俺たちのものだった・・
 だったんだ・・!」

興奮して語る義春の
目元に涙が溢れていました。
幸絵もその涙につられ涙を落としました。

「ごめんね・・・
 ごめんね、
 お兄ちゃん・・・。」

もう
疑う余地はありませんでした。
幸絵は智子と義春の気持ちを思い
深い悲しみに襲われました。

幸絵には証拠が燃やされて良かった、
自分達の生活が危ぶまれることはないんだ、
そのような発想は浮かびません。

唯、父、幸雄が行った智子らへの背信行為と
それを享受して幸せな生活を送っていた自分に
深い罪悪感を感じていたのです。

「わ・・・私・・・
 何をすればいい・・?
 何でもするよ・・・。」

幸絵の口から
その言葉が漏れました。
それは純粋に
智子と義春への謝罪の心の現れだったのです。

暫く沈黙が続きました。

重い空気の中、
義春が発した言葉は
幸絵を戦慄させるものでした。

「ぬ・・・
 ぬ・・脱げよっ!」

「え・・・?」

思いがけない言葉に
幸絵は驚愕を隠せません。

「お・・・
 俺の・・・
 俺のち○ぽこ・・・
 の・・のの・・
 覗いて・・たろっ・!?」

「ご・・
 ごめんなさい・・・。
 あの・・
 そんなつもりじゃ
 なかったんだよ・・・。」

「う・・うるせーっ!
 な・・何でも・・・
 何でも・・するって・・
 い・・いった・・いったじゃんかっ!?」

「そ・・そうだけど・・・。」

幸絵は義春の言葉に返す
台詞がありません。

けれど、
もう幸絵も思春期を迎えた少女です。

少しずつ大人の女性の身体に
変わりつつある自分。

それに戸惑いつつも
大切な人にだけに捧げる宝物に似た
感覚をその制服の下に持ち合わせているのです。

大人の発毛と共に
母親ともお風呂に入ることすら
無くなっています。

「や・・やっぱ・・
 やっぱり・・・
 お・・お前ら・・
 お・・おやこ・・・
 親子は・・・う・・嘘ばっかり・・・だ。」

義春はそういうと
幸絵に背を向け
泥にまみれた
自分のズボンを拾いあげました。

「ま・・・
 待って・・・
 お兄ちゃん・・・
 わ・・私・・脱ぐ・・・
 脱ぎます・・・。」
 
幸絵は義春の前で一枚一枚
制服を脱ぎ捨てていきました。

yukie013


「そ・・それもだっ・・・!」

最後の一枚に躊躇している
幸絵の握り締めた
か細い指を
義春の言葉が急かします。

「う・・うん、
 わ・・判ってる・・・ぬ・・脱ぎます。」

義春たちの盗まれた幸福を
少しでも返せるのなら・・
幸絵はその思いに言葉を震わせながら
下着を脱ぎ去ったのでした。

再会?

やがて
金もせびることが出来そうも無く
イジメるのにも飽きた
二人の男子学生が去っていきました。

「よ・・
 義春兄ちゃん・・・。」

ビクッ・・・

パンツを引き上げ
ズボンを穿き直そうとしていた義春は
慌てて声のする方に向き直りました。

「だ・・・
 だ・・・誰だ・・・
 お・・おまえっ・・・・!」

恥ずかしい自分の姿を
見られていたことに
羞恥した義春は真っ赤な顔で
目の前に立つ少女に怒鳴りました。

yukie012


「わ・・私だよ・・・
 義春兄ちゃん・・・・。」

そのまま
義春に逢わずに帰ることも出来た幸絵でした。

けれども
黙って見ていた自分に罪悪感を感じ
敢えて声を掛けたのです。

何よりも久しぶりに逢えた懐かしさと
まだ涙も乾いていない義春の顔をみていると
放ってはおけなかったのです。

「も・・・もし・・・
 もしかして・・・
 ゆ・・幸ちゃ・・・
 ゆき・・・幸絵かっ!?」

「そうよ・・・私。」

幸絵は慌てる義春に優しく
微笑み返したのでした。

プロフィール

ふぃがろ

Author:ふぃがろ
ふぃがろです。
よろしくお願いします。

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