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幸絵028『幸絵クリスマスの葛藤 慌てたために』

特売会場を入り口付近に設営しながら
室山店長が店員たちに伝えたのは、

”とにかく、ケーキを持って来い!”

の一点張りだったと滝沢は声を震わせて
幸絵に息巻いた。

140126b1.jpg

「交換はパン売り場と
 お客様に伝えてあるから
 そんな指示には従えないって!
 怒鳴ってきたてやったわ!」

入店以来、
いつも幸絵には
やさしく接してくれる
ベテラン店員は怒りに任せて怒鳴った。

「問い詰めたら
 幸ちゃんっ、あんたがそうしろって
 バカ店長言ってたわよっ!!」

”ああ・・
 そうだった・・・”

140127a.jpg

パン売り場の
店員たちの困惑した様子が目に浮かんだ。

口調を少し和らげながらも
滝沢は幸絵に問いただした。

「店のみんなも
 お客もとまどちゃってるよ・・。」


1401226c.jpg


「ご・・
 ごめんなさい・・・。
 わ・・私のせいで・・・
 皆さんにご迷惑を・・・。」

幸絵は自分の配慮の無さ、
浅はかさを心から滝沢に詫びた。

「全く・・・
 あんたらしくも無いっ・・・!!」

滝沢は
幸絵の普段の働き振りや心遣いを
誰よりも評価していた。

「それに何・・・
 こんなところで
 裸になって・・・
 まさか、幸ちゃん
 あんた、あの店長と・・・。」

「いっ・・いえ、
 決してそんなことは・・・。」

夫一筋に愛する幸絵にとって
思いも掛けない
疑いが掛けられようとしたときだった。

バタンッ・・・!
ドタタタ・・・!

駆け込む店長


「きゃっ・・・!
 てっ・・店長っ」

「だ・・だめだ、
 ゆっ・・幸ちゃんっ、
 だ・・誰も言うことを聞いてくれないっ・・・!
 わっ・・・」

扉が開き、
嘆きながら、室山が駆け込んできた。

「なに、あんたっ
 ノックもしないでっ!」

怒鳴る滝沢の声に
身を怯ませた店長の目から隠れようと
幸絵はその場に身を伏せたのだった。

<あとがき>

幸ちゃん、
ますますピンチッ・・・!

申し訳ありません、
PCがクラッシュしてしまいました。
今もだましだましの状態です。

拍手を頂きながら
申し訳ありません。

ふぃがろ

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