2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『羞恥の痕』

『羞恥の痕』

スカートの中に閉じ込めれた空気は
開けたスカートの合い間から
白い湯気を立てて漏れあがった。

朝の裏庭で
スカートを外す羽目になるとは
予想だにしなかった美玖だった。

だが今はそれどころではない、
この二人の他に
自分の知られたくない恥ずかしい姿を
知る者が居る、
それが一体誰なのか?
そのことに意識が囚われていた。

「ほらっ、とっとと放しなさいよっ!」

スカートを掴んだまま
それを呆然と考えていた美玖を圭子が叱咤した。
慌てて美玖は返事をした。

「は・・はい、圭子様!」

美玖は太腿の上で
掴んでいたスカートから手を放した。

パサッ・・・!

太腿全体が4月の空気に触れ、
汗に蒸れた肌を
爽やかに乾燥させていくのを感じた。

「うわ、何、そのパンティ・・・!」

由美が美玖の
汗にずぶ濡れの下着を指差して叫んだ。

20分の全力疾走をしたのである、
美玖の大量の汗が
小さな下着を
濡れそぼらせるのは当然のことだった。

「あら・・・、
 あんたそれ・・・、
 昨日はいてた奴じゃない?」

圭子が目敏く指摘した。

美玖は瞬間に目を瞑り、
唇をかんだ。

その通りだった、
昨夜の自虐自慰の時に使った
昨日の下着だった。

「色と形・・・それに・・・。」

「それに・・・?」

圭子のゆっくりとした呟きに
由美が問い返した。

「恥ずかしいところに
 黄色い沁みがあるじゃない。」

「あっ、ほんとだ・・・っ!」

「あんた、キャプテンなんだからパンツくらい
 毎日、変えなさいよ、恥ずかしくないのっ!?」

羞恥の痕

「・・・・。」

汚れた下着を品評され、
美玖の頬は赤く染まった。

昨日の下着を
何も好きで穿いてきた訳ではない、
昨夜の醜態の後、
疲れ果てた身体で
全裸のまま寝てしまった美玖であった。

今朝のいきなりの呼び出しに
新しい下着を選んでいる時間がなかったのだ。
手元にあった下着を
そのまま着用してしまったのである。

「昨日のパンツよね・・?」

「どうなのよっ!?」

「は・・はい・・・。」

美玖は消え入るような声で返事した。

「そうです、
 昨日の下着のままです。
 ごめんなさい・・・。」

謝る必要など無いのだ、
しかし、
羞恥に震える美玖は
いつしか大人しかった幼かった頃の性格を
垣間見せていたのだった。

「上は・・・
 ブラはどうしたのよっ?」

「え・・あ・・あの・・・。」

「”あの”じゃないって
 言ったばっかじゃないっ!」

圭子と由美が代わる代わる
美玖を責めた。

「は・・はい・・、
 あの・・あ、すみません、
 きょ・・今日は着けていません。」

「あはっ、そうなのっ!」

圭子が呆れ顔で呟いた。

「は・・はい・・・。」

ブラを着けている時間が
全くなかったのだ。

やはり昨日脱いだままの
制服のブラウスとジャケットを
羽織ってきていただけであった。

「ふーん、
 じゃ、ジャケット脱いで見せて・・・!」

由美が言い放った。

「・・・えっ?」

美玖は思わず耳を疑った
今、ブラを着けていないことを
告げたばかりである、
汗にまみれたブラウスが
制服のジャケットの下で、
どのような状態であるかは容易に見当が着く筈である。

「はっやっくっ!」

由美は戸惑う美玖の気持ちなど
お構い無しでジャケットを脱ぐのを急かした。

”今は・・、
 今は逆らわないほうがいい・・・。”

いずれチャンスを見て、
もう一人が誰なのかを突き止めて
”それ”を抑えることができれば・・・

今はそれしかないことを
美玖は自分に言い聞かせた。

「は・・はい、由美様・・・、
 ジャケット・・・ジャケットを脱ぎます。」

紺のジャケットをずらすと
白いブラウスが現われた。

案の定、薄手のブラウスは
美玖の汗ばんだ肌に濡れて
その中身を透けて見せていた。

『濡れた肌』

美玖は慌てて乳房の辺りに両手のひらを当て
誰にも見せたくは無い
羞恥のそれを隠したのだった。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
あとがき

そんなわけで
美玖ちゃんの危機は続くのでした。

果して援けは来るのでしょうか?

美玖ちゃん、がんばれ!

ふぃが

コメント

非公開コメント

プロフィール

ふぃがろ

Author:ふぃがろ
ふぃがろです。
よろしくお願いします。

最新トラックバック

カウンター

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR