2010/02/17 幼馴染 哀玩ストアからの帰途、幸絵は義春と一緒に歩いて帰れることに心から喜びを感じていました。”一緒に歩いて帰られる・・・。”幸絵は思わず昔のことを思い出しました。幸絵と義春は幼馴染みです。彼らは今住んでいるここ知久土県知久土市から遠く500km近く離れた工業地帯である神崎県神崎市に住んでいました。父親同士の勤め先が一緒なことから同じアパートの寮に住んでいました。三つ年上の義春は幸絵のことを妹の様に可愛がり幸絵も心根の優しい義春のことを慕っていました。「ね・・・ 義春にいちゃん、 今日は何処行くの・・・?」「そ・・ そ・・そうだな・・・、 た・・・たか・・高野川の か・・河原に・・・ 花がい・・ いっぱい咲いてたぞ・・・。」「えっ・・ほんとう? 見に行きたいなぁっ!」「・・い ・・いいよ ・・・つ・・連れてってあげるよっ!」当時から口下手な義春は同級生の友達を作ることが出来ず、帰宅すると両親共に働きに出てしまっているひとりぼっちの幸絵と遊ぶことが毎日の日課になっていました。「あ・・・ で・・でも・・ そ・・その前に・・・・。」「うん・・、わかってるって!」二人には遊びに行く前に必ず行く場所があったのです。
コメント