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ナディア#4 13号室へ

拷問虜囚 ナディア
拷問13号室へ



『13号室へ』

嘆くナディアを見つめながら、
ヨランダはゲオルグに向かって命令を下しました。

「ゲオルグ・・・、この娘を13号室へ。」

「え・・・13号室にですか?」

一瞬、ゲオルグは疑問に思ったような素振りを見せましたが、
ヨランダは当たり前のように、

「ああ・・・そうだ。あれを見せてやれよ。」

とヨランダは意味深げな笑いを浮かべながら返事をしました。
ゲオルグもその言葉で漸くヨランダの言葉の意味を察したらしく、

「はっ!」

同じく意味ありげな笑みを浮かべてヨランダに敬礼をしました。
その様子を見て、ナディアは二人の顔を見て尋ねました。

「じゅ、13号室にジャ・・・ジャンがいるの?」

ヨランダの言う”あれ”を夫のジャンだと思ったのです。

「うるさいっ!13号室にはいないっ!」

ゲオルグはそう答えるとドアに向かって歩き、

「・・・こっちだ、早く来いっ!」

ナディアに声を掛けながら扉を開きました。
ナディアは手と首を固定する枷のあとに
両足に金具を装着されています。

「・・・・・・。」

足環となっているその金具でさえかなりの重さです。
ナディアの心の中にはジャンの心配しかありません。
今から向かう13号室にジャンがいないことに気落ちし、
ナディアの足取りは更に重くなります。

「はやくこいっ・・・返事は!?」

パシンッ!!

「あうぅぅっ!!」

ジャンに打たれたことの無い薄桃色の頬が殴られ、
赤く腫れあがりました。

「これからは命令されたら、”はい、わかりましたゲオルグ様。”
 と返事をするんだ!わかったか!?」

「は・・・はいっ!わ、わかりました、ゲ、ゲオルグ様!」

おびえた表情でナディアは返事をしました。

「では、失礼します。」

「うむ・・・。後で行く。」

ヨランダはゲオルグとナディアが出て行くのを見送り、
自分もその部屋をあとにしました。
重い首枷が首や顎をすり、ナディアは思うように歩けません。

「早くせんかっ!」

「は・・・はい・・・。」

ナディアには実は他にも早く歩けない事情があったのです。

「あ、あの・・・・、ゲ・・・ゲオルグ様・・・。あの・・・・。」

「・・・・なんだっ!?」

「あ、あの、お、お便所に・・・。」

「はぁっ!?」

「あ、あの・・・、おしっこが・・・も、漏れちゃいそうなんです。」

赤く腫れた頬を更に赤くさせ、ナディアが訴えました。

「なにぃっ!?俺に便所に連れていけっていうのか!?」

「あ、あぁ・・・ごめんなさい・・・。」

ナディアはゲオルグの怒気を含んだ返事に
また顔を打たれるのを予感しました。
けれどゲオルグは少し考えたそぶりをし、

「・・・ふふん、ちょうどいい・・・。」

「え・・・?」

「いや、なんでもない・・・・、させてやるよ、そのままついて来い。」

「は・・・はい・・・。」

ゲオルグは再び意味深な笑みを浮かべ、
13号室に向かうべく歩き始めました。
ナディアも今またここで頬を打たれたら間違いなく漏らしてしまう、
それを危惧してゲオルグの後に慌てて着いていくのでした。

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初めて読まれる方、改めて読まれる方、
コメントをいただければ幸いです。








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