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牛女畜奴#16 『変貌』

『変貌』

駅が見えました。
 終電も出て行った駅に
  待ち合わせの人も車もいません。
   香澄は遠くからそれを確認すると
    トイレに駆け込みました。
     水分を確保する為です。

トイレに駆け込むと
 洗面台の蛇口を捻り、
  勢い良く水を出しました。

ゴクゴクゴクゴク・・・・

どぶ川の水に比べれば
 水道の水ならば
  トイレの洗面台であろうが構いません。
   香澄は咽喉を鳴らして飲みました。

するとまた乳房が蠕動し
 見る見るうちに膨らみ始めました。
  香澄はどぶ川でしてきたように
   自分で乳首を引っ張り
    女牛乳を自ら搾り出し、
     洗面台に流しました。
  
”はぁ、はぁ、はぁ・・・”

乳房の蠕動も収まり、
 咽喉の渇きを潤し終えたあと、
  ふと顔を上げると
   変わり果てた自分の姿が
    香澄の目に入りました。

牛女

変貌


女子トイレの蛍光灯に
 白く照らされた香澄の姿は、
  昨日逃げ込んだ小川の水鏡よりも
   当然の如く
    鮮やかに映しだしていました。
     今の哀れな香澄の姿を映し出していました。

”ううぅ・・・”

この街に着たばかりの日に
 同じこの鏡に自分を映したことを思い出しました。
  あまりにも変わり果てた自分の姿に
   打ちひしがれる想いに駆られました。

”な・・・なんで、こんなことに・・・”

明日への希望に溢れ
 笑顔を浮かべていたあの日と
  全裸であるにも関わらず
   その姿は人間の女性のものではなく   
    ホルスタイン模様に刺青がされ
     醜く大きく膨れ上がった乳房を
      重そうにぶら下げている
       余りにも異なる今の現実・・・。

牛女という異形の姿にされ
 今は食肉にされないように
  逃げ惑う哀れな自分が
   鏡の向こうに立っているのです。

”だめ・・・だめ・・・、
  今はそれどころじゃないでしょ・・・。”

深夜といえど
 いつ人が来ないとはいえません。
  蛍光灯が輝く駅の構内、
    香澄の姿を隠すものは無いのです。
    
香澄は涙があふれ出すのを
 何とか堪え女子トイレを出たのでした。

”生きて、生きてさえすればきっと・・・”

香澄はそう自分に言い聞かせ、
 駅の出入り口にある公衆電話に
  駆け寄ったのでした。

---------------------------------------------
あとがき

何とか駅まで着いた香澄さん。。。
鏡に映る異形の姿の自分。。。
水鏡に映った自分よりも鮮明に、
またこの街に来て寄った事のある
この女子トイレで
ふと昔の自分の姿を
思い浮かべてしまった次第です。

実はこのイラストは間違いがあります。
鏡に映っているのが
いつもの香澄さんです。
逆バージョンも作ったのですが、
どうもしっくり来ないのと
絵を見るときに
左側から目が行ってしまう習性が
人にはある(私だけ?)ので
そのままとしました。

ちなみに逆バージョンはこれです。

一昨年前


余り違わないかもしれませんね。。。(笑)






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