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真性マゾ女子高生斉藤麻紀#8 『透明な私』

『透明な私』

停学が明けました。
 私は母の朝食の用意をして玄関に立ちました。
 
「・・・い・・行ってきます・・・。」

返事があるはずもないことはわかっていましたが、
 それでも私は家の中に呼びかけてから家をでました。
  通学路、周りの元気なあいさつや笑い声が聞こえてきます。

”あっ・・・・”

その中に入学式のガイダンスの時に
 お友達になったクラスメートの悦子さんを見つけました。
  返事をして貰える淡い期待を描いて
   勇気を出して声を掛けてみました。

「お・・おはようございます・・・。」

マゾ女子高生
teigakukake


「おは・・・
  うあっ!声掛けないでっ・・・変態っ!」

悦子さんは私の声に振り返ってくれたのですが、
 私だと判るとすぐに踵を返し、
  駆け去るように歩いて行ってしまいました。

「・・げっ!」

背後から私の顔を見るなり
 嫌悪感を示す生徒さん達もいます。
  私の姿を見ると皆、
   途端に拒絶する反応を示して離れていってしまいます。

私は覚悟していたとは言え、
 あからさまな皆さんのその様子に
  悲しみを募らせながら歩きました。
   学校に着き一週間ぶりとなる教室に入りました。

ざわ・・・
 一瞬、教室の中がどよめきましたが、
  直ぐに何事もなかったようにお友達同士の
   会話が溢れはじめました。
   
ガイダンスの時に一度入った教室でしたが、
 私の席が有った場所は
  直ぐ後だった生徒さんが座っていました。 
   席が後から詰められたようでした。

「・・・お・・おはよう・・ご・・ざいます・・・。」

私は小さな声で挨拶をしました。
 私の声は届いているはずなのに
  その生徒さんは他のお友達とお話しを続けていました。

「・・・あ、あの、お話中ごめんなさい、
  ・・・あ、あの・・私の席は・・・?」

さっきよりも少し大きめの声を張り上げて尋ねました。
 けれども、振り向いて頂けませんでした。
  私と接したくないのでしょう、
   私はあきらめて周囲を見渡しました。

”・・・あっ・・・”

すると窓際の一番後ろに
 机が一つぽつんと他の皆さんと離れて置かれていました。
  しかも、それは後ろ向きに置かれていました。
   私はその机に駆け寄りました。
  
”良かった・・・あった・・・。”

ついさっきまで自分の机が
 この教室にはなくなってしまったかもしれないとの
  不安を抱いていた私は心からほっとしました。

私は鞄を机の上に置き、
 机を前に向けようと持ち上げた時です。

「動かすんじゃねーよっ!!壁ぇ、見てろ変態!」」

机を持ち上げ、
 後ろを向いたままの私は
  そっと首だけを廻し見て心が凍りつきました。

クラスメートの皆さんがいっせいに
 私のほうを見て睨んでいるのです。
  誰に怒鳴られたかは判りませんでしたが、
    逆に誰もが怒鳴ったようにも見える視線を
      投げかけられていました。

「・・・ご、ごめんなさい・・・。」

私はすぐに後ろを向いて
 そのまま後ろを向いたままの椅子に座りました。 

ピンポローン・・・パラン・・ポローン・・・

チャイムが鳴り、担任の原崎先生が入ってきました。

「起立っ!礼!着席!」

クラスメートの皆さんと同じ様に立ち、
 その時だけ前を見て頭を下げました。
  そして後ろを向いて着席しました。

「おはよう・・・、
  あん、誰だ・・・朝からふざけてるのは・・・?」

後ろを向いて座っている私に気付き、
 担任の原崎先生が問われました。

「斉藤さんでぇす・・・。
  皆に不快な気持ちをさせたんで
    反省したいんですってぇ・・。」

一人の女生徒さんが答えられました。

「あん・・?それで後ろ向きかぁ?
 でもなぁ・・・前は向いたほうがいいじゃないか?」

「はぁい、私達もそういったんですが・・・
  絶対に反省するんだって・・・。
   本人が強く言うもんですから・・・。」

さっきの生徒さんとは違う場所から
 声が聞こえてきました。

「そうなのかっ・・斉藤?!」

「あ・・あ・・は、はい、
  あの、そうです。
   私、反省したくて・・
    許して下さい・・・。
     こうしていたいんです・・・。」

「先生・・よぉ、本人もそう言ってるし、
  実際に不快に思って帰りたい奴も
   後ろを向いてくれているなら・・・・って、なぁ・・?」

「ああ・・、気持ち悪いって、なぁ・・?」

「おぅ・・・」

声の太い男子生徒さんの声のあとに
 他の生徒さんの同意の声があがりました。

「そうか・・・わかった。
  じゃあ、しょうがないな・・・。
   ・・・安藤、・・・飯田、・・池田・・・。」

何事もなかったように原崎先生は出席を取られていきました。
 そのまま私はそのまま後ろ向きで授業を受けることになりました。
   新しい授業毎に先生方に事情を
    朝と同じ様に自ら説明をしました。

「すみません、
  後を向いたまま授業を受けさせて下さい。
   ・・・反省をしたいんです。」

これ以上、クラスメートの皆さんのお手を煩わせて
 嫌われたくなかったからです。

先生方も私のその言葉と
 他の生徒さん達がそれでなければ家に帰るという
  お話で認めてくださいました。
  その説明が終わるとまた後ろを向いたまま私は授業を受けました。

やがて先生を含め誰も私に声を掛けてくれなくなりました。
 でも私はそれで皆さんの気持ちが晴れるならと
  少しマゾの気持ちも働いて
   教室の後の壁を見つめて過ごしました。

ただクラスメートの皆さんの反応は
 ある程度は覚悟していたことだったのですが、
  登校次第、すぐに虐めて頂けると思っていた
   中学の頃からの皆さんも同じ様に私を無視していました。

3日経ち1週間が過ぎた昼休み、
 私は意を決して元の中学のうちのお二人が
   向かい合ってお弁当を食べている前に立ちました。

「あ・・・あの・・・、
  ちょ、調教をして下さい・・・。
    ・・・お願いします。」

寂しさにいたたまれず、
 私は声に出していいました。
  家でも学校でも1週間誰とも会話できていないのです。
   声を振り絞っていいました。
    けれども、一斉に無視をされています。
     お弁当を談笑しながら食べ続けています。
      私は他のクラスメートの皆さんに
       聞こえるのも構わず、また、お願いをしました。
 
「お・・お願いします・・・、
  おセックス、お浣腸、飲尿、お尻の穴舐め・・・
   な・・・何でもします・・・、
    恥ずかしいこと、痛いことして下さい・・・。
     変態マゾの、斉藤麻紀を
      思い切り苛めて下さい・・・。」

私は始業式に引き続き、
 教室の中でまたマゾ宣言をしてしまいました。
 すると身体の奥がまたキュンと疼き
  あそこが湿りました。
   その声に周りのクラスメートの皆さんは
    ざわめきました。

「げ・・・またやってるよ・・・。」

「あの娘、ほんとマゾなんだ・・・。
  気持ち悪ぅ・・・。」

中傷が飛び交いましたが、
 けれど私はそれすらも快感に感じていました。
  
”皆さんに見て頂けてる・・・。
  もっと、辱めてください・・・。
   もっと、言って下さい・・・。
    もっと、ああ、もっと・・・。”

自分が変態マゾであることを改めて感じました。
 けれども、私の期待は大きく外れ
  その場はそれだけで終わりました。
    元の中学の皆さんは相変わらず
     私を無視されたままでいた為、

「あ・・・あの・・・。」

ガタッ・・・

再び声を掛けるとお二人は席を立ち、
 教室から出て行ってしまわれました。
  私はその場に立ちすくんだまま残されました。
   やがてクラスメートの皆さんも
    自分たちの会話に戻られ、
     再び、
      私はこの教室の中での存在がなくなりました。

ゆっくりと席に戻り、
 また後ろ向きの席に座りました。

無視受刑
toumei


私は壁を見つめながら思いました。
 きっと誰もが私の方を見ても
  それは私の向こうの壁と
   同化した私が見えるだけ・・、

この世の中に私の色は無く、
 生きてる存在も希薄な
  ただ限りなく透明な自分を思いました。

そう思った瞬間、
 涙の雫が机の上に毀れました。

”あはっ・・
  ・・涙も透明・・だね・・・”



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