2015/05/04 恥ずべき躊躇 「はんっ・・・ いっ、嫌だってのか・・・?」言い放った義春は幸絵に懐疑の視線を送った。この世の全てを恨み憎しみ抜いた末の色を見せていた。『あ・・・ああ、ま、また・・・ また、その悲しげな瞳・・・』『幸絵・・・ いえっ・・・、 う・・蛆絵は・・・っ!』幸絵は自分の躊躇を恥じていた。愛すべき人の瞳を憎しみに溢れさせてしまった自分こそが恥ずべき存在であるはずなのに・・・。
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