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幸絵006『クリスマスの朝早くⅣ』

クリスマスの朝早く Ⅳ
”本当は一本一本
 炎が燃え尽きるまで
 マゾ肛門が
 我慢する姿をご覧頂きたいのだけれど” 

幸絵は
生クリームの滑らかな・・・
ケーキスポンジの柔らかな・・・
その白く嫋やかな指に
確かに伝わる
蝋燭を沈めこませる抵抗を

”ゆっくり、ゆっくりと
  マゾ肛門を嬲ってて頂ければ・・・

 その間はずっと・・・
   すっと愛しい
    幸絵加虐生殺自在主様の
     御傍(そば)にいられる・・”

幸絵は愛しい夫と
少しでも時を共にしたい・・・
そのほんの細やかな
願いを込めながら
ケーキに蝋燭を挿し込んだ

「ぐおぉぉぉぉっ・・・!
 ごごごごぉぉ・・・!」

許しなく
決して開くことの出来ない
ガラス戸越しに
地響きのような鼾(いびき)を
聞かせてくれている夫に
時折愛情の視線を送りながら
最後の蝋燭を挿し込んでいく

”幸絵豚のマゾ肛門も
 こんな柔らかな・・・
 素敵な感触だったなら
 きっときっと
 ゆっくりと
 お楽しみ頂きながら
 虐めて頂けるのに・・・”

幸絵は
恐らくはその細やかな
願いが叶わないことを予見していた

”きっと
 五本を一束に・・・
 そして一度に
 幸絵豚のマゾ肛門に
 炎を灯されることでしょう・・・”

派手好みの夫が
なにより嗜虐性行為を好む夫が
その方法を選ぶことを
半年の新婚生活で覚え知っていた幸絵だった


”でも・・・
 それでも・・・
 幸絵豚は・・・
 幸絵豚は・・・”


「んぐおぉぉぉぉっ・・・!
 ごごごごぉぉ・・・!」



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