2013/12/17 幸絵003『クリスマスの朝早くⅠ』 そしてクリスマスの日はやってきた。幸絵は夕べのうちに許可を貰い、いつもより早く、夫の住む屋敷内の台所に上がらせて貰っていた。そう、あるものを作るためだった。”それ”を見たときの 夫の喜ぶ顔が目に浮かぶ。「さぁ・・ わたしからっ・・ メリークリスマスッ♪ あなたかぁら メリークリスマスッ♪ サンタクロース イズ カァミン トウ タァウン~♪」いつしか、 幼い頃に夫と歌った クリスマスソングを口ずさんでいた。「愛しい幸絵加虐生殺自在主様 喜んで下さるかしら・・・?」夫を起こさないよう 慎まやかに けれど幸絵のその歌声は 彼女の心をあらわす様に弾んでいた。
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