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マゾ奴隷#2 入学式

マゾ奴隷 斉藤麻紀
真性マゾ麻紀 入学式


「入学式」
1年半前の高○の入学式、それは桜が舞い散る美しい日でした。
15歳になる寸前の私はささやかな変化を期待していました。

前章でもお伝えしたとおり、
中○校での学校生活は性に目覚めたばかりの
男子生徒さんや女子生徒さんたちのマゾ家畜として生きてきました。
普通の女の子としての学校生活は無く、
お話をしてくれる人もいませんでした。

『お友達なんて贅沢・・・
 マゾとして相手して貰えてるだけでも幸せじゃない・・・』

マゾに目覚めた私は常にそう思い、学校に通っていました。
夜遅くまで仕事をしてくるお母さんと逢える時間はごく僅かでした。
睡眠時間を少しでもとって貰おうと食事のしたくは私がします。

昨夜のお母さんの食器を片付け、朝食の支度をします。
そして私が玄関を出る頃にお母さんが起きてきます。
私は「行ってきます・・・。」と小さな声で呟いて登校するのです。
お母さんからの言葉は無く、普段会話らしい会話は全くありませんでした。

一緒に暮らし始めた頃、
お母さんは私を見ると暗い過去や男性恐怖症にも陥ったために
結婚も出来なくなった自分の境遇を想い、
私の仕草一つ一つに反応して怒られ、叩かれました。

その時必ずお母さんはいつも

「お前には淫乱な変態な血が流れてるから・・・。」

目に憎しみの色を浮かべて捨て台詞を私に言い放ちながら
何度も何度も叩くのです。

「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・。
 ま・・麻紀はいけない子です・・・。
 もっとぶって下さい・・・ごめんなさい。」

私はお母さんの気持ちがそれで少しでも救えるのならと、
いつも必死に謝りました。
けれどそれと同時にお母さんの目を見ることが辛くて
私はお母さんの顔をまともに見ることができなくなりました。

心配や負担を掛けさせたくなくて学校のことは一切話しませんでした。
これ以上お母さんの苦しめたくない私は
できるだけ透明な存在になろうと思って生きてきました。

学校でも家でも普通の女の子としての存在はありませんでした。
私にとってマゾ奴隷の時だけが唯一生きていることを実感できました。
それ以外、私はこの世に必要が無い存在なのです。
虐められて喜ばれること、
それを幸せと感じるように心掛けるようにしました。

また、それを幸せと感じることが出来る自分のマゾの資質が
私の中に秘められていたことに感謝しました。
その生活にも慣れてきたはずだったのですが、
いつも心の中にささやかな願いがありました。

”普通の女の子としてお話できるお友達が欲しい・・・。”

高校の入学式を迎えて、それがふと甦ったのです。

”新しい環境、新しく知り合う人達となら・・・
 それが出来るのは今しかないよ・・・麻紀。”

心の中で私が私に語りかけました。

入学式に向かう桜の並木道、
勇気を出して、初めて逢う新入生さんに声を掛けてみました。

「おっ・・・おはようございます・・・。」
「え・・・、あ、おはよう・・・。」

突然の私の挨拶にきょとんした顔でその新入生さんは返事を下さいました。

『やったぁ・・・!返事が返ってきたよぉっ!』

それだけで私はとても嬉しかったのです。
入学式ではもっと思い掛けないこともおきました。

入学式の列席に私を嫌っているはずのお母さんの姿を見つけたのです。
迷惑を掛けることはできないと思っていた私は日程の連絡はしていましたが、
中学の卒業式、高校の入学式共に
保護者列席のお願いはしていませんでした。

その頃怒鳴られることは無くなってきていましたが、
相変わらず会話の無い関係は続いており、
時々垣間見るお母さんの顔はいつも悲しい憂いを帯びていました。

『・・・私のせいですね、お母さん・・・ごめんなさい・・・。』

そんな時、いつも私のせいだと思い心の中で謝っていました。

それが今日の突然の列席です、
当然、来て貰える事を諦めていた私は本当に驚きました。

『あぁ・・、お母さん・・・。』

どうしていいか分からずに私は新入生の席からぺこりと頭を下げました。
そんな私にお母さんは微笑んで頷いてくれました。

式が終わり、お母さんは一言、

「中○の卒業式はごめんね、・・・がんばってね・・・。」

と生まれて初めて暖かい言葉を掛けてくれたのでした。
「は・・・はい!」

そのまま、お母さんは仕事に向かいました。
考えてみれば高校進学するにも

「バイトして・・・足りない分は就職してから返しますから・・・。」

とお願いと同時に言ってみたものの、その返事は無く、
黙って入学資金も制服も買ってくれたのです。

本当に嫌っていればきっと怒鳴り返されています。
2年余りの生活でお母さんの気持ちに変化があったのでしょうか。
お母さんもきっかけが欲しかったのだということが私にも判りました。

『あぁ・・・、嬉しい!』

私は浮き立つ喜びを胸に教室に入ってからも、積極的に挨拶をしました。

「お、・・おはよう!わ、私、斉藤麻紀、宜しくね!」

普通の女子高生として大きな声と笑顔で振舞いました。
新生活を迎えようとする周りの生徒さん達も
明るく振舞う私に笑顔で語りかけてくれました。

目に入る景色全てが私には輝いて見えました。

けれど、そんな中、教室の片隅から投げかけられる
3~4人の冷ややかな視線に気づきました。
同じ中学から入学してきた女子生徒さん達でした。

私は勇気を出して同じように明るく声を掛けました。

「・・・・ぉ、おはようっ・・・ま、また、いっしょだね!」

多少、上ずりながら、精一杯の声をあげて笑顔を作って挨拶をしました。

「・・・・ふん・・・・。」

けれど同じ中○校の方たちからは
返事をしていただくことは出来ませんでした。
明らかに不機嫌な形相を浮かべ、私を睨んでいます。
私はその場に立ちすくんでしまいました。

「斎藤さ~ん。こっち、こっち・・・、
 これも欲しいんだって・・・・。」

「は・・・はいっ!」

新しく知り合ったクラスメートが
新入生に配られる部活の申請書類を見ながら私を呼んでくれました。

「ご、ごめんなさい・・・!」

私は頭を深く下げてお詫びをしてその場を後にしました。
一瞬、中学の時の頃の虐められる生活を思い返しました。

『・・・だいじょうぶ、きっと・・・。
 変わるんだから、ね、麻紀・・・!』

いっしょに部活ガイダンスをうける新しいクラスメートの笑顔を見ながら、
きっと変われることを思い、私自身を励ましました。

けれども不安と共に冷たい目で見つめられたとき、
女の部分の奥底に痺れるような甘苦しい気持ちが甦り、
そこを湿らせたのも私は感じていました。

学校からの帰り道、新しく知り合ったクラスメートと別れ、
物心ついてから初めて、大きな声を出して喋った為に
咽喉の軽い痛みを感じました。

桜の花びらの散る路を一人歩きながら私は思いました。

『お友達が出来るかな、うふ・美香さん、まゆみちゃん、
 ・・・・一人でも良いから・・・親友って呼べる人、作るんだ・・・。』

私はささやかな夢を描き、今日あった幸せなことを思い返しました。
けれど、それは本当は心の奥底にある淫靡な想いを
覆い隠そうとしている自分に

必死で気付かない様にしているそぶりであることを
私は感じていたのでした。

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